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『東京サイコデミック』開発者インタビュー。目指したのはポリティカルフィクションと超常現象を組み合わせたミステリー【サイデミ特集第7回】

文:電撃オンライン

公開日時:

 グラビティゲームアライズから5月30日に日本先行で発売される、PS5/PS4/Switch/Steam用ソフト『東京サイコデミック ~公安調査庁特別事象科学情報分析室 特殊捜査事件簿~(以下、東京サイコデミック)』の特集企画第7回をお届けします。

[IMAGE]※本記事はグラビティゲームアライズの提供でお送りします。

 『東京サイコデミック』は、東京を舞台に起きる不可解な事件の真相を探っていくリアル科学捜査シミュレーションゲームです。プレイヤーは、実写を使った映像や資料、音声データなどを解析して捜査材料を収集。ダークウェブを通じて専門的な知識を持つ仲間たちとともに、謎に満ちた事件を解決していきます。

 ゲームの魅力を掘り下げていく特集企画の7回目は、本作のプロデューサーを務めるグラビティゲームアライズの神崎喜多(かんざき よしかず)氏にインタビューを実施! 『東京サイコデミック』の魅力や開発の裏側についてうかがいました。(※インタビュー中は敬称略)




▲グラビティゲームアライズ公式YouTubeチャンネルの番組「START with GRAVITY」では、神崎プロデューサーによる『サイデミ』のゲーム紹介が見られます。今後も動画は追加されていくそうですので、こちらも要チェック!

『東京サイコデミック』神崎喜多プロデューサーにインタビュー!


――まずは、本作が企画として動き出した経緯から教えてください。

神崎
グラビティゲームアライズでは、世の中にないおもしろい新規IPを創出していくことを目標としています。その第一弾として、東京を舞台にしたキャッチーな企画を考えようというところから本作の企画がスタートしました。

 過去に企画していた題材で、“ポリティカルフィクション”と“超常現象”を組み合わせたミステリー作品の企画を書き起こしました。

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――架空の新型ウイルスによる感染症と、それによって変わった世界という設定や終盤の事件の展開を見ると、“コロナ禍を経た現実の情勢”を思わせる部分がすごく多いように感じました。現実ともリンクする題材だと思いますが、これらの世界設定はどのように作られたのでしょうか?

神崎
新型ウイルスを題材にした世界設定のアイデアはもともとありました。ただし、今回はより目を引くようにしたかったので、元のアイデアに加えて現実で発生したコロナパンデミックの事件・事例を結び合わせて、独自の世界設定を考えていきました。

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――今回のキャラクターデザインは、どのように行われたのでしょうか?

神崎
主人公である紅葉巴杏は、まずは私の方でデフォルメキャラを起こしラフ案のイメージを固めました。そこから、今回のキャラクターデザインを担当いただいている阿形朋夜(あがた ともよ)さんにお願いしてブラッシュアップを行い、現在のキャラクターデザインに仕上げていただきました。

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――科学捜査という点で難しく感じる人もいそうですが、遊んでみると紅葉によるヒントが多く、誰でも最後までプレイできそうな気遣いを感じました。とくに新しい題材や仕組みなので、難易度調整の面では苦労されたのではないでしょうか? 制作時のエピソードや、実際にやってみたら難しかった部分などがありましたら教えてください。

神崎
ゲームデザイン時に「今までと同じAVG、フラグでの進行を避けたい」というのが、今井秋芳さん(本作ディレクター・脚本を担当)と私の間での共通認識としてありました。

 しかしながら、実際に開発が進みテストプレイをしたときに、どう進めればいいかがわかりづらい高難易度ゲームになってしまいました。全ボタンを使うというAVGとしては少々複雑で難しい操作性になったため、コントローラ操作の調整にも時間がかかりました。

 そこで、社内でテストプレイヤーを募り、複雑な操作性の解消を行い、プレイ難易度は下げつつも推理のおもしろさは削がれないようにするにはどうすればよいか、検討を繰り返しました。まずはプレイに慣れていただくために、Case1の前半をチュートリアルにしてゲーム自体に慣れていただき、以降はプレイヤー自身が捜査を楽しめるようにしていきました。

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▲Case1はチュートリアル的な側面が強く、科学捜査もやり方を丁寧に教えてもらったり、ヒントをもらえたりと、正解に辿りやすく誘導してもらえる。

――本作最大の特徴である実写映像は、どのように撮影されたのでしょうか。また、撮影にあたりこだわった点などがあれば教えてください。

神崎
撮影ディレクターである塚田さん(日本ケーブルテレビジョン)にロケーションを設定してもらい、撮影交渉などを行ってもらって撮影しています。もともとドラマや映画を撮られている方なので、そのあたりは安心してお任せすることができました。場面によっては、エキストラさんなどもアサインしてもらっています。

 撮影でこだわった点としては、演技ではなくリアルな反応が撮れるように努力しました。

 例えば、Case2はバラバラ死体が空から降ってくるという事件なのですが、実際に人通りがあるところにカメラを配置しました。通行人に撮影であることは伝えたとはいえ、悲鳴があがってパニックになるかもしれないと考えていたのですが、実際には素通りしていく人が多かったんです。

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神崎
中には、ちょっと驚く人などもいましたが、現実ではそれほど大きな反応はないことが現場でわかりました。そのため、演出を変更し、エキストラさんにもパニックになる演技は控えてもらうようにお願いしました。

――本作は、本格的な科学捜査ツールを使って推理するミステリーとなっていますが、なぜこのような形式になったのでしょうか?

神崎
これも、今井さんとゲームデザイン時から共通していた意見なのですが、「自分で証拠を発見したい」ということで科学捜査を取り入れることになりました。

 従来の推理ゲームとは違って、自分で証拠を見つけ、推論を立て、証拠や推論が正しいのかを専門家である仲間に聞いてみたり、科学捜査で根拠をみつけていくという形式になっています。

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――映像、音声以外にも、採用してみたかった科学捜査があれば教えてください。

神崎
科学捜査はないですが、捜査の基本である聞き込みなどのアナログ的な捜査が追加できたら、よりおもしろくなりそうですね。

――最後に『東京サイコデミック』に期待しているファンに向けて、ひと言メッセージをお願いします。

神崎
 『東京サイコデミック』は、探偵として未解決事件の謎を本格的な捜査ツールを用いて解き明かし、真実を解明していくミステリーAVGです。

 謎解き好きの方はもちろん、ミステリー好きの方にも満足していただける作品ができたと思いますので、ぜひ手に取って遊んでいただければうれしいです。

『東京サイコデミック ~公安調査庁特別事象科学情報分析室 特殊捜査事件簿~』ファミ通DXパックが予約受付中!


商品名:東京サイコデミック ~公安調査庁特別事象科学情報分析室 特殊捜査事件簿~ ファミ通DXパック
販売価格:11,440円(税込)/ 10,400円(税抜)
発売日:2024年5月30日(木)※日本先行発売
対応ハード:Switch、PS5、PS4
メーカー:グラビティゲームアライズ

 下記5点のエビテン限定セット商品となります。

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